さやの湯処とは

さやの湯処とは

 館内に足を踏み入れると、目の前に広がる枯山水の苔庭と食事処「柿天舎」のどこか懐かしい佇まい。さやの湯処は、この庭と建物から始まりました。

 この場所は、物づくりに情熱を傾けた一人の事業家の住まいでした。 戦後まもなくの昭和21年(1946年)、現在の食事処「柿天舎」の場所に邸宅がつくられ、その翌年に全国から銘石を集め配した庭園が完成しました。
それから50年もの間、人とともに年月を重ねてきた住まいだったのです。

 1996年、隣接した会社の工場と事務所の移転に際し、この建物も庭も誰にも手入れされる事のない空き家となりました。主のいない住まいはすっかり荒れ果て、 取り壊されるのを待つのみに思えました。

 しかし、「この場所をどうにか残したい」この想いが強く、何年もの時間をかけ新しい別の姿を模索し続けました。
その中で、古家再生の建築家降幡廣信氏と、作庭家小口基實氏に巡り会い、昭和の住まいだったこの空間は、今現在の姿へと生まれ変わったのです。
それが「さやの湯処」です。

 2005年のオープン以来、多くのお客様に「なんだかホっとする」とのお褒めの言葉を頂いております。 それは、この建物と庭の、人と過ごした65年以上の記憶がそうさせるのかもしれません。

さやの湯処に込められた想い

「さや」は日本の古語で「清」と書き、清らかな様、音が澄んで響く様、色が明瞭で鮮やかな様を表します。 水の流れや木の葉のそよぎ、苔を照らす優しい木もれ日……

私たちが普段の忙しさや都会の喧騒で忘れがちなものを感じられる、そんな場所でありたいと願って「さやの湯処」と名付けました。

東京にありながら、東京でいる事を忘れられる場所。
"ほ〜っ"と心の底から大きな息を吐き、日常を忘れて、
ゆったりとした優しい時間をお過ごし下さい。
きっと、忘れていたものが見つかるはずです。